上まぶたのたるみ改善には、上まぶたのタルミをスッキリとさせる「上眼瞼除皺術」と、眠そうな眼もぱっちり大きな瞳にする「眼瞼下垂」の方法があります。
上まぶたがたるんで重瞼が狭くなり、眼が小さくなった場合、余剰皮膚を切除する必要がありますが、切除する部位別に3つの方法が考えられます。
I. 上眼瞼切開法(重瞼ライン附近で余剰皮膚・眼輪筋を切除)
II. 眉毛下切開法(眉毛下ラインで余剰皮膚を切除)
III. 内視鏡下眉毛挙上術(頭髪内からアプローチし上眼瞼皮膚を引き上げる)
これらの適応は勿論患者さまの希望も考慮してご提案致しますが、術後の仕上がり、経過はそれぞれかなり異なります。一般的に上眼瞼が厚ぼったい場合にはII. 、III. が適応となり上眼瞼がくぼみ気味の場合にはI. が適応となります。その他さまざまな要素が加味されて術式が決定されます。




上眼瞼の皮膚のたるみにより、重瞼巾が狭くなっている場合で、重症のケースを除いてこの手術が良い適応となります。また、上眼瞼皮膚が元々厚ぼったい場合にも重瞼ライン上での切開法を行うと、さらに厚ぼったさが増すため、この術式の適応となります。ただし、眉毛が下垂し眉毛と眼の間隔が狭い場合には内視鏡下眉毛挙上術を考慮する必要があります。また、元々一重まぶたの方でたるみが強い場合には埋没法による重瞼術とこの術式を組み合わせることもあります。この手術の特徴は、術後の腫れが非常に少ないことが挙げられます。皮膚の切除巾は症例に応じて6~12mmとします。眉毛下生え際ラインに沿って紡錘形の皮膚切除を行います。皮下脂肪は症例に応じて切除することもあります。

前頭部除皺術に関しては1991年Kellerによる内視鏡下除皺術の発表以降、その手術侵襲の小ささから、欧米では冠状切開法にとって代わり加速度的に普及してきています。
わが国においては、(1)額のしわは前髪で隠すことができる、(2)内視鏡手術手技が欧米ほど普及していない、(3)額、眉間のしわの治療が手軽にボツリヌス菌毒素注射により行なわれるようになった、などの理由から頬・頚部除皺術と比べて患者さまの要望も少なく、軽視されがちです。
しかし実際には、この手術は額のしわのみならず、眉間・鼻根部のしわ、さらには上眼瞼のたるみから目尻のしわにまでその効果がおよぶことにより、若返り効果としては頬・頚部除皺術を凌ぐことすらあります。
前頭部のしわの要因は、動的および静的な状態で捉える診断が重要となります。

眼瞼下垂の種類は、大きく先天性と後天性に分けられます。先天性眼瞼下垂は、眼球運動障害など眼瞼下垂以外の異常を伴わない単純眼瞼下垂が90%以上を占めています。後天性眼瞼下垂は、動眼神経麻痺、重症筋無力症など神経、筋の疾患によるものが多く、近年の高齢化社会に伴い、老人性眼瞼下垂の頻度が急増しています。また、同様にコンタクトレンズ長期装用が原因のコンタクトレンズ眼瞼下垂も急増しています。

・眼瞼下垂



・左眼瞼下垂


